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2012 年度 実績報告書

『兼松史料』による戦前期日本企業の賃金構造の分析

研究課題

研究課題/領域番号 22530338
研究機関神戸大学

研究代表者

藤村 聡  神戸大学, 経済経営研究所, 准教授 (00346248)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード日本経済史 / 日本経営史
研究概要

研究計画の最終年度にあたる本年度は、これまで進めてきた研究活動のまとめを行うと共に、今後の研究の展望につながる研究テーマの開拓に努めた。
まず研究計画の主眼である賃金支給の実態に関しては明治22(1889)年~昭和14(1939)年の50年間の長期間にわたり、兼松(現在の大手商社である兼松株式会社。明治期の創業では個人商店として出発し、大正半ばに株式会社に改組した)に在店したすべての人員の賃金を補足整理した。その人数は、短期就労の倉庫労働者や雑業夫といった非正規雇用を除いて、給仕から経営者まで男性は約600名、タイピストなどの女性の約100名を加えれば総計700名を越える。そのうち男性在店者については昨年度までに、氏名-出身地―学歴―入店時の年齢―配属部署を記載した個票を完成しており、それを踏まえた上で名簿類や様々な人事記録から、各年の賃金額支給額を追加した賃金データ・ベースの作成の見通しをつけ、これによってクロスセクション・データだけではなくパネル・データを組むことが可能になった。まずは創業期から昭和14年までに在店した男性職員を対象に、明治半ばの創業期、大きく変質した第一次大戦期、現在まで続く年功序列賃金が確立した戦間期という3つの時期の賃金構造を考察し、本年はその成果を「戦前期兼松の賃金構造 ―図像による概観の提示―」で論文発表した。また男性在店者に比較するとデータに欠落が大きい女性職員に関しては、すでに前年(2011年)に「明治~大戦期の兼松の女性従業員」で一端を扱っており、本年度は東京大学社会科学研究所の中林真幸准教授を共同報告者に迎えて2012年経営史学会全国大会「戦前期兼松における下級従業員の存在形態」を口頭発表し、研究計画の期間内に男女を含めた全従業員の賃金構造の分析を完遂した。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 戦前期兼松の賃金構造 ―図像による概観の提示―2012

    • 著者名/発表者名
      藤村 聡
    • 雑誌名

      国民経済雑誌

      巻: 第206巻第6号 ページ: 1-27

  • [学会発表] 戦前期兼松における下級従業員の存在形態2012

    • 著者名/発表者名
      藤村 聡
    • 学会等名
      経営史学会・全国大会
    • 発表場所
      明治大学
    • 年月日
      20121103-20121103
  • [図書] 兼松資料叢書 大正期シドニー来状 第7巻2013

    • 著者名/発表者名
      藤村 聡
    • 総ページ数
      297ページ
    • 出版者
      神戸大学経済経営研究所

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公開日: 2014-07-24  

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