研究課題/領域番号 |
22530342
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研究機関 | 愛知県立大学 |
研究代表者 |
堀 一郎 愛知県立大学, 外国語学部, 教授 (30113624)
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研究分担者 |
劉 志宏 静岡産業大学, 経営学部, 教授 (20308696)
長谷川 伸 関西大学, 商学部, 准教授 (60271855)
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キーワード | アルセロール・ミッタル社 / グローバル戦略 / グローバル鉄鋼再編 / トランス・ナショナル企業 / ポスト・チャンドラー・モデル |
研究概要 |
本研究の目的は、1990年以降顕著になっている世界鉄鋼企業のグローバル戦略分析とそのグローバル再編を、アルセロール・ミッタル(以下AM)社を基軸に動態的に分析することである。そのために、(1)AM社のグローバル戦略の分析、(2)他のグローバル鉄鋼企業の類型分析、(3)AM社と他のグローバル鉄鋼企業間の対抗・協調関係による世界グローバル再編、(4)21世紀鉄鋼企業のポスト・チャンドラー・モデルの提示、を計画した。 平成23年度は、平成22年の研究を踏まえて堀が「ミッタル・スチール社のグローバル企業買収戦略」 「アルセロール・ミッタル社のグローバル・ビジネスモデル(上)」においてミッタル・スチールの発展過程とアルセロール・ミッタルの世界事業編成を明らかにした。前者では同社の再生戦略としての「グローバル・ニッチ」戦略からISG買収以降の「グローバルリーダー」戦略への戦略的発展を分析した。また後者ではアルセロール・ミッタル社の世界事業編成を地域別に製品構成、事業編成から分析し、そのビジネスモデルを解明した。組織に関しては24年の論文発表を予定し、アルセロール・ミッタルのグローバル戦略の分析は終了する。 課題の(2)に関しては23年度進行中であり、劉は中国、宝山鋼鉄、首都鋼鉄のグローバル戦略を含めて現地調査を行い、溝田も「東アジアの鉄鋼業とビジネスモデル」で東アジアにおける鉄鋼競争関係を分析し、塩見は日本鉄鋼企業のビジネスモデルと新日鉄のグローバル戦略に関し、長谷川はブラジルにおける海外企業の投資戦略を分析している。そしてそれらの成果を24年1月29日研究会で議論した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の課題の(1)に関しては分析の最終段階に入っているが、(2)、(3)、(4)に関しては進行中であり、当初の計画にほぼ沿って進行している。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は当初の研究計画に沿って行い、(1)のAMの「トランス・ナショナル」化の分析を深めるとともに、進行中の(2)他のグローバル鉄鋼企業の類型分析、(3)AM社と他のグローバル鉄鋼企業間め対抗・協調関係による世界グローバル再編、(4)21世紀鉄鋼企業のポスト・チャンドラー・モデルの提示を重点に進め、現在の世界鉄鋼業のグローバル再編過程の特質を解明する。
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