研究課題
基盤研究(C)
大正・昭和戦前期における乳児死亡率の高さの原因を農村女性の労働負担などから検討した。得られた結果のうち、とくに強調すべきは次の2点である。昭和期に入っても大正期と同様、授乳頻度が低く乳児の乳汁摂取量不足は改善されなかったが、それを補うために練乳や牛乳よりも衛生管理の容易な粉乳が使用されるようになったこと、そして、そのことが「栄養不良」を回避させ、昭和期の急速な乳児死亡率の低下をもたらした可能性があることである。
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人口学研究
巻: 第49号 ページ: 1-16