研究概要 |
研究の目的は、1858年に第2次アヘン戦争(アロー号事件処理)に英国から派遣されたスコットランド人貴族のジェームズ・ブルース(第8代エルギン伯爵)が、アメリカの条約を聞き中国から急遽来日し日英通商条約を締結した。 オランダ、ロシアに次いで4番目に通商条約を結んだ。 しかし1859年に横浜・長崎・函館が開港すると大英帝国の植民地(インド・上海・香港)から多数のスコットランド人商人・技師が到来し日本の近代化・工業化に貢献した。まず当該年度の最大の研究の収穫は、書籍として『エルギン伯爵とオリファントの観た幕末日本―スコットランド人ディアスポラ(離散共同体)の起点―』(揺籃社)として上梓したことである。また特に東禅寺事件で負傷して帰国したオリファントについて調べ「幕末日本と英国・スコットランド交流史―L.オリファント研究」(『創価経済学論集』2013年3月Vol. XLIIVol1-4 oo.1-12所収)を報告した。 また2012年4月27-29日韓国の梨花女子大学で開催された第2回アジア・アフリカ歴史家会議(AAWH)でThe Impact of Western( British) Powers on Asia in the 19th Century and Responses of China, Korea and Japanを報告、同年7月2-6日の間にインドネシア・ソロで開催された第20回アジア歴史家国際会議(IAHA)でThe Competition of Steam Navigation Network in Asia I late 19th Centuryを報告した。
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