(1) 調査 (1) 京都府馬路町資料を分類整理し目録を作成した。現住農家のうち高度経済成長期(1960~73年)に中学・高校を卒業した農家子弟をもつ農家を標本として抽出し、昭和30年代始めから現在までの家族の変化・移動と農業経営の変化等を調査し、上記資料から判明する明治初期~昭和30年頃の変遷につなげ農家150年の歴史を再現した。そして数人の後継者・現住農家からライフ・ヒストリーの聞き取りを行った。 (2) 昭和30年代から40年代に活躍した神戸市北区の「北神戸農村青年クラブ」および「北神戸農業経営者会議」に関して、関連資料の個人資料ならびに行政資料の収集を行った。そして2集団の元リーダーにインタビューを行いライフ・ヒストリーを聞き取りした。また北区との比較を目的として同市西区の農家調査を行うとともに関連資料を収集した。 (3) 野菜と水稲を軸に専業農家として活躍する兵庫県南あわじ市塩屋地区の40代から60代の生産者について、農家調査を行うとともに経営・就業と家族のライフ・ヒストリーを聞き取りした。その中で貴重な農家日記を発見収集することができた。 (2) 論文の作成と資料文献の収集 (1) 日本の村落(町村を含む)について、理論的・実証的研究を行い別途記載の通り公表した。これは本研究の導入部分をなすものである。 (2) 馬路町資料や神戸市北区の北神戸農業経営者会議資料、農家日記等一次資料のほか、『戦後日本社会階層調査研究資料集』等資料・統計・文献を系統的に収集することができた。
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