本研究では (1)フランチャイズ・システムの利用によって外発的動機づけを強めることが内発的動機づけを弱めることにつながるならばエージェンシー理論が妥当するとは限らないのではないか(2)フランチャイザーとフランチャイジーとの間の良好な関係を維持する上で内発的動機づけが果たす役割は何かという2点を明らかにするために質問票調査を実施することによって検討を加えた。それによると外発的動機づけが内発的動機づけを低下させていることは確認されず内発的動機づけを考慮してもエージェンシー理論が妥当することが明らかとなった。フランチャイザーとフランチャイジーとの関係では手続き的公正は内発的動機づけに影響を与えないが分配的公正と相互作用的公正は内発的動機づけを高めることが明らかとなった。また内発的動機づけが高まるとフランチャイジーの感情的コミットメントが高まることも判明した。
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