研究概要 |
H22年度の当初計画は,以下のとおりであった. (1)「戦略的協働のガバナンス」に関連する文献ならびに各種資料(1次および2次資料)を入手・渉猟し,これまでの研究をそれぞれ各自の専門領域の立場から多面的にサーヴェイしつつ,試論的な分析枠組を演繹的に導出する.(2)上述のHGFを中心とする協働以外の,パイロット・スタディを行う研究の協働の選定も並行して進める. (3)引き続き,パイロット・スタディの対象となる協働プロジェクトの選定を行う. (4)HGFを中心とする協働ガバナンスに関する定性的研究に着手し,上記の枠組を確認するとともに枠組の洗練化を図る.同時に,試論的な仮説の導出を試みる. (5)選定した参与観察の協働プロジェクトへ実際に出向き,今後のリサーチを行うための基盤づくりを行う. 本年度は,概ね当初計画どおりに研究が進捗した.しかしながら,年度末の3月11日に発生した東日本大震災の影響により,計画の一部については,翌H23年度に繰り越しが必要となった.このため,繰り越し手続きを行い,計画の一部をH23年度前半に組み入れた.すなわち,本年度末時点における当初の到達目標の1つは,分析枠組の確定および洗練化であった.H23年3月に開催予定の学会に出席し,研究分担者および他の学会参加者との意見交換ならびにディスカッションを通じて,これらの作業を行い,本年度分の研究成果を取りまとめる予定であった.しかしながら,上述の震災の影響によって当初出席を予定していた学会の開催が取り止めとなったため,H23年6月に行われた別の学会に出席して計画を実施した.
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