研究課題
本研究は近年、顕著に見られ、社会的な問題となっている日本企業の製品設計、生産、メンテナンスのミスなどによって引き起こされた製品リコールなど市場でのトラブルすなわち品質に関する事故(品質事故)とそれを生み出した組織能力との関係をシステム的に分析し、品質事故を未然防止する最適な組織マネジメントのあり方を提案する目的とする。研究の最終年度である平成24年度では米国のシーゲート社、3M社などリーディング製造業および世界の先進医療機関であるメイヨークリニックなど組織体での品質マネジメントの実態調査すなわち過去に発生した品質事故の原因分析、再発防止策、未然防止策の実施状況とその有効性を調査し、合わせて品質マネジメントや未然防止に関する討論を行った。この調査結果と、過去平成22年度ー23年度の調査結果も合わせて品質事故及び事故防止のマネジメントと未然防止策に関する提案を行なった。本提案では特に品質マネジメントとイノベーションマネジメントのあり方を考察し、これらのマネジメントにおける社長やCQO(Chief Quality Officer)などの経営者層や設計部門、製造部門などの管理者の役割に言及し、組織における人的資源管理や組織行動特性、組織能力に関する視点から小集団活動などに代表される品質事故防止のための組織マネジメントや組織能力を向上する方策などを提案した。またこれらの成果を品質マネジメントやイノベーションマネジメント分野での著名な国際会議で発表し、論文も投稿した。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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International Journal of Human Resource Management and Development,
巻: Vol.12 ページ: 187-206