研究課題
本研究の目的は、持続可能なサプライチェーンの構築に向けて、環境配慮と品質管理の二つの側面から分析を行うことであり、最終年度の平成24年度においては、平成22年度および平成23年度に行った調査のフォローアップ調査の実施、そして、収集したデータを基にシンガポール国立大学の教員と共著で論文執筆を行った。フォローアップ調査の一環で、電子機器メーカーをインタビュー調査した際、部品の材質選択時、環境配慮という会社の方向性を配慮し、耐久性という観点で品質を落としてでも、環境に優しい材質を選ぶ必要があったという回答を得た。これに基づいて、環境配慮と品質管理のトレードオフを、オペレーション戦略の理論を用いて議論した論文が、EurOMA ConferenceのProceedingsとして採択、掲載された。また、組織内統合(主として社内の調達部門・製造部門・販売部門の密な連携)、および、組織外統合(自社を超えたサプライヤーとの密な連携)が製造業の業績にどのような影響を与えるかに関して、共分散構造分析を用いて解明した論文が、DSI ConferenceのProceedingsとして採択、掲載された。さらに、品質管理について、継続的改善と顧客満足に焦点を当て、日本が他国に比べて点数が低いことが、品質の低さを意味するのではなく、既に品質で最先端まで達しており、更なる飛躍が難しい状況にあるのにすぎないということを議論した論文が、次年度のEurOMA ConferenceのProceedingsとして採択され、掲載が確定している。さらに、当初の課題に加え、持続可能なサプライチェーンの延長として、前年度から始めたCSR(企業の社会的責任)活動に関する研究について、営利追求を主目的とする民間企業と、社会的価値の創造を主目的とする行政機関を比較した事例研究論文を執筆した。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Proceedings of the 20th Annual International EurOMA Conference
巻: 未定 ページ: 未定
国民経済雑誌
巻: 第207巻4号 ページ: 71-86
Proceedings of the 4th World Conference on Production and Operations Management/the 19th Annual International EurOMA Conference
巻: SUS-49 ページ: 1-9
Proceedings of the 43rd Annual Meeting of the Decision Sciences Institute
巻: no ページ: 30601-30608