知識移転プロセスは、競争優位の維持やダイナミック・ケイパビリティの構築にとって重要である。本研究では、知識移転を促進または阻害する多様なメカニズムを調査し、部門間および部門内の知識移転プロセスの違いに焦点を当てることで、すべての知識移転プロセスが同じではないということを実証した。 また、本研究では、相対的に市場ベースのコーポレート・ガバナンスが弱く、取締役会の独立性が低い日本企業を対象として、エグゼクティブの交代と戦略変更およびイノベーションの関係性を調査した。本研究において、パワーを保持している前社長が会長として残留する通常交代の場合には、社長交代後の戦略変更が行われにくいことを見出した。
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