研究課題/領域番号 |
22530428
|
研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
堀内 行蔵 法政大学, 人間環境学部, 教授 (90247114)
|
研究分担者 |
鶴田 佳史 大東文化大学, 環境創造学部, 講師 (10532723)
向井 常雄 法政大学, 環境マネジメント研究科, 教授 (60587351)
|
キーワード | 環境経営 / 中小企業 / 低炭素経済 / EMS / 組織能力 |
研究概要 |
本研究は、「低炭素経済の構築を志向する社会経済状況における中小企業の環境経営の展開と可能性」 を実態調査・分析から明らかにすることを課題としている。本年は、3年計画のうちの2年目である。そのため、本年度は、中小企業の環境経営の実態把握のためのアンケート調査の回答の集計と分析を行った。 アンケート調査では、環境経営の実態を把握するためのフレームワークとして次の項目を決めた。その項目とは、「経営者の環境意識」、「(経営者の」リーダーシップ」、「環境影響の程度(についての経営者の認識)」、「経営資源」、「ステークホルダーの関与」、「経営理念」、「環境経営を推進する際の課題」、「業種特性」、「環境方針」、「経営リスクの認識」、「CO_2削減の戦略と活動」である。これを、「組織概要・EMS認証登録」、「環境経営(理念・戦略)」、「環境対策活動」、「温暖化対策」に大分類し調査票を作成した。この調査票にもとづいてアンケートを実施した。 このアンケート調査の結果に加え、インタビュー調査の結果を『「中小企業の環境経営とCO_2対策」に関する実態調査』(法政大学人間環境学部堀内研究室)として報告書にまとめた。 さらに、アンケート調査の結果として中小企業の環境経営の実態に関する課題が浮かび上がった。 それは、低炭素経済において技術力と競争力につながる環境経営の手法である。これについては、理念、戦略、組織、取引関係、地域的展開、組織間関係、などの視点から総合的に考察を行うことで低炭素経済に対応した中小企業の環境経営の展開が見えてくると思われる。 本年度は、上述のように、おおむね研究計画に沿って研究が実施された。来年度は、アンケート調査の分析のさらなる精査とシンポジウムによる研究成果の公表や共有を推進することを考えている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
アンケート調査の集計が予想以上に円滑に行えたため、計画よりも早い時期にデータの分析を行うことができたため。それにより、報告書『「中小企業の環境経営とCO_2対策」に関する実態調査』(法政大学人間環境学部堀内研究室)を前倒しで完成することが可能となった。
|
今後の研究の推進方策 |
アンケート調査の結果とそこから得られた研究上の課題について、さらなる情報の公開と共有化を行う。アンケート調査の報告書は完成し公表しているため、主にシンポジウムを開催することで情報公開と共有化を推進する。 シンポジウムは、法政大学で開催する。
|