研究課題/領域番号 |
22530434
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
藤田 誠 早稲田大学, 商学学術院, 教授 (00199340)
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研究分担者 |
花岡 幹明 豊橋創造大学, 情報ビジネス学部, 准教授 (70340370)
久保 亮一 京都産業大学, 経営学部, 准教授 (80339754)
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キーワード | 産業クラスター / 組織能力 / バイオ・インダストリー / ネットワーク / 知識創造・知識移転 / 起業 |
研究概要 |
本研究は、首都圏、東海地域および関西圏の3つの産業クラスターを研究対象として、「クラスター内企業の組織能力向上と産業クラスターの相互作用による競争力強化のメカニズム」を解明することを目的とする。 国内外の文献サーベイおよび経済産業省が実施した調査資料などをサーベイすると、以下の点が判明した。まずM.E.Porterのモデルは、産業クラスターを鳥瞰するには便利な概念枠組みではあるが、彼のモデル以外にも、ネットワーク、知識創造・知識移転、組織能力など、既存の理論的概念を援用した研究が多いという点である。また、産業クラスターの実態調査をみると、個別企業の経営者は、産業クラスターの存在をあまり明白には意識していないことがわかった。 文献サーベイと並行して実施した実態調査では、まず研究分担者の久保が、2011年2月3日に、産業クラスター政策を担当する経済産業省近畿経済産業局バイオ・医療機器技術振興課を訪問した。そこで、調査対象となりうる企業に関する情報をえた。 また、3月24日には研究分担者の花岡が、豊橋市の(株)大栄製作所を訪問し、聞取り調査を実施した。当該企業のこれまでの事業展開において、大学や研究機関との共同研究を実施した経験はあるが、地理的な広がりは大きくなかった。しかし、2011年3月豊橋市に一般財団法人海洋バイオマス推進機構が設立され、この財団を拠点に産業クラスターが形成される可能性がある、ということである。 以上のような2010年度の成果をふまえて、2011年度は、文献サーベイによる概念枠組み構築と並行して、定性的な聞取り調査を実施する予定である。
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