研究課題/領域番号 |
22530452
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
小宮 一高 香川大学, 経済学部, 准教授 (90335836)
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研究分担者 |
浦上 拓也 近畿大学, 経営学部, 准教授 (10351561)
金 雲鎬 日本大学, 商学部, 准教授 (10410383)
猪口 純路 広島市立大学, 国際学部, 准教授 (40405486)
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キーワード | アパレル製造業者 / 事業システム / 集積 / 日本・韓国 |
研究概要 |
本研究の目的は,日本と韓国のアパレル産業の特徴を,事業システム、および、集積(産業集積,商業集積)の観点から分析し,両国のアパレル産業の特徴とアパレル企業の戦略における「集積」の役割を明らかにすることである。 一昨年度には、日本のアパレル製造業に対するアンケート調査をおこなった。全体で1211票を回収し、回収率は約27%と、この種のアンケートとしては、非常に高い回収率を達成することができた。本年度の第1の課題は、このアンケートを分析し、論文作成の準備をおこなうことであった。これについては、日本商業学会とthe International Textiles and Costume Conferenceにおいて、暫定的な分析結果について報告をおこない、今後の論文執筆において有益なコメントをもらうことができた。またそれ以前にまとめていた集積に関する既存研究のレビューについて論文を作成し、これも日本商業学会で発表した。 これらの研究では、日本のアパレル製造業者の戦略、特に、高付加価値製品を製造する製造業者の行動についていくつかの点が明らかになった。さらに、産地の事業システムについても多くの点が明らかになった。これらは、今後のアパレル製造業や産地企業の戦略を考察する際に、有用なデータとなることが期待されるので、それぞれの論文において分析の精度を高め、海外のジャーナルに投稿予定である。 本年度第2の課題は、韓国でのアンケート調査の準備をおこなうことであった。来年度には、日本と同様のアンケートを韓国でおこなうため、韓国における協力企業の選定を進めた。その結果、来年度、韓国においてアンケート調査を実施する見通しを得ることができた。この調査が実施され、日本のデータと比較することが可能となれば、東アジアの集積やアパレル業の特徴の解明が期待できる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画通り日本のアパレル製造業に対するアンケート調査を実施、分析し、学会報告をおこなったこと。また、それらが論文の形にまとまりつつあること。さらに、来年の韓国でのアンケート調査の準備が予定通り進んでいること。
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今後の研究の推進方策 |
計画の最終年度にあたる平成24年度は、韓国におけるアンケート調査の準備をおこない、確実に実施することが課題となる。その際、日本のデータと比較可能な質問項目を準備すると同時に、韓国での配布に適応したアンケート項目もいくつか策定し、アンケート結果の分析から有益な結果がより多く導き出せるように努力する。
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