研究課題
平成22年度は、研究の初年度ということで、主としてXBRL形式の財務データをハンドルするための環境整備をおこなった。具体的には、XBRLツールの開発とデータ処理および情報公開用のサーバーの構築である。まずXBRLツールの開発についてであるが、金融庁が運営するEDINETより効率的にXBRL形式のデータを入手するために、EDINETタクソノミおよびEDINETを通じて入手できるXBRLデータの構造を理解・把握し、それをEXCEL等のデータ処理をしやすいソフトウェアで利用可能な形式へと変換するために必要となる情報を収集した。EDINETは2008年度4月より始まる会計年度より、すべての上場企業はXBRL形式のデータの提出が義務付けられるようになっている。このXBRL形式データを理解するためには、データと対になっている「タクソノミ」についての理解・把握が不可欠であり、EDINETでは企業別拡張層タクソノミがそれにあたる。また、2010年には新たに国際財務報告基準への対応が始まるなど、システムの変化が大きく、その理解・把握には多少の困難が伴うこととなったが、XBRLデータの基本的な構造は変わらなかった5ため、なんとかXBRLデータからEXCELなどのソフトウェアで扱いやすいCSV形式への変換ツールを完成させることができた。また情報公開サーバーの構築も順調にいき、PC-UNIX系OS(具体的にはFreeBSD)によるWebサーバーおよびファイルサーバーの構築を終えた。日々更新され追加されるEDINETのデータを収集してこのサーバー上に蓄積をおこない、現在までに関連するPDF形式ファイルを含め、総ファイル数が20万件以上、容量にして100GB以上となる膨大な財務データの蓄積をおこなっている。
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会計・監査ジャーナル
巻: Vol.22,No.12 ページ: 107-112
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