本研究の研究代表者は、プライバシー問題への関心、公共性の意識などが日本的な「世間・運命観意識」に強く規定されているという日本の情報社会の実態を実証的・文献的に明らかにし、独、米、英などの研究者の強い関心を呼び起こしてきた。その後の調査で「世間・運命観」的な価値観は中国、タイなどでも広く共有されていることが明らかになった。この研究では、こうした点をより広範囲の調査によってさらに解明し、日本や他のアジア諸国におけるロボット倫理や、HRI(ヒューマン・ロボット・インタクション)のありかたにも注目した。その上で、そうした意識・価値観と「世間・運命観意識」との関連性について分析した。
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