研究課題/領域番号 |
22530530
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
禹 宗ウォン 埼玉大学, 経済学部, 教授 (50312913)
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研究分担者 |
佐口 和郎 東京大学, 経済学研究科, 教授 (10170656)
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キーワード | アジア / 持続可能 / 企業・ヒト・地域 / 本田技研 / 現代自動車 |
研究概要 |
本研究は、本田技研と現代自動車を研究素材とし、日本・韓国・中国の生産拠点におけるヒトの職業生涯と福祉に焦点を合わせることを通じて、アジアにおける持続可能な「企業-ヒト-地域」システムを模索することを課題とする。本研究の仮説は次の通りである。(A)「企業-ヒト-地域」システム(以下、システムと略す)は、サブライヤーを含む一連の企業群、家族を含む働くヒト、地域政府を含む地域社会を構成要素として成立する。(B)システムは、資源の調達・配分という現状の側面と、資源自体の増減という変化の側面を合わせ持つ。(C)システムは、現状に即して、ヒトの職業に必要な資源(訓練など)と福祉に必要な資源(老後の面倒など)が各構成要素からどのように調達されるかによって類型化される。(D)システムの持続可能成は次のように判断される。第一、現状において職業資源と福祉資源両者の調達を一つの構成要素に依存する類型(企業依存型、ヒト依存型、地域依存型)は持続可能性が相対的に低いとみる。第二、変化において三つの構成要素すべてが職業資源および福祉資源の増大に寄与している場合は持続可能性が非常に大きいとみる。 以上の仮説に依拠し、平成23年度は、本田技研埼玉製作所、現代自動車蔚山工場とそのサプライヤーおよび中国のサプライヤーを対象として、メーカー企業/サプライヤー企業自身の労働者に対する採用・賃金・労働時間・教育訓練・昇進・退職など人事労務管理の基本的な事項のほか、開発・生産管理・品質管理においてメーカーがサプライヤーの労働者にどのような指導/支援を行っているか、および教育訓練/福祉と関連して地域とどのような関連を有しているかに関して調査を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
現代自動車蔚山工場とそのサプライヤーに対する調査は、おおむね順調に進展している。しかし、本田技研埼玉製作所とそのサプライヤーおよび中国のサプライヤーを対象とした調査は、予定とおりには進んでいない。その理由は、3・11東日本大震災の影響とタイでの洪水の影響および中国において頻発した労働争議の影響で、調査を計画とおりに実施するのが困難であったためである。
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今後の研究の推進方策 |
今年度に入り、上記の遅れの理由となった要因は解消しつつある。これをふまえ、本田技研埼玉製作所とそのサプライヤーおよび中国のサプライヤーに対する謂査をインテンシブに進める。その結果に基づき、研究成果の発表に向けた取り組みも強化する。
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