本研究は、本田技研と現代自動車の日本・韓国・中国の生産拠点を調べ、アジアにおける持続可能な「企業-ヒト-地域」システムを検討する。必要な職業資源と福祉資源の調達を各構成要素(企業、ヒト、地域)のうちどれか一つに依存する程度や、職業資源と福祉資源の増大に各構成要素が寄与する程度をもって、持続可能性をはかった。結果、(A)両資源の増大に寄与している程度においては日本拠点がもっとも高い、(B)両資源の調達を主に一つの構成要素に依存している側面では、日本拠点・韓国拠点(企業依存型)、中国拠点(ヒト依存型)ともに課題を抱えている、(C)今後、持続可能なシステムを構築するためには地域の役割をより高める必要がある、という結論を得た。
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