本研究では、「平城遷都1300 年祭の社会的せめぎあいとポリティクス」について、多様な研究方法を組みあわせながら複眼的にアプローチした。具体的には、文献研究、各種資料の分析、インタビューをはじめとする定性的調査、質問紙調査データを用いる定量的調査の研究方法を用いて研究を行ってきた。資料については、奈良県の統計資料だけではなく、奈良における観光・まちづくりと平城遷都1300 年祭に関わるような行政書類、書籍、パンフレット類、観光情報誌類、新聞や雑誌の記事類をはじめ、できる限り多くの資料を収集した。インタビューについては、奈良県内の多様な社会的ポジションにいる人びとを選択して実施した。質問紙調査については、観光客を対象とする調査を行った。 2012(平成24)年度は研究計画の最終年度にあたっており、前半では、前年度に不可避な理由でどうしても実施することができなかったインタビューを継続して行った。この年度において、「平城遷都1300 年祭の社会的せめぎあいとポリティクス」に関する分析を完成し、この成果を日本社会学会等の学会や様ざまな研究会等で発表した。
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