研究課題/領域番号 |
22530565
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
岡田 あおい 慶應義塾大学, 文学部, 教授 (50246005)
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キーワード | 社会学 / 歴史人口学 / 家族史 / 宗門改帳 / 世帯構造 / 直系家族 |
研究概要 |
本研究は、徳川後期農民の世帯形成メカニズムを明らかにすることが目的である。東北日本2地域(会津山間部4か村・二本松平野部3か村)、中央日本2地域(美濃平野部6か村、信州山間部2か村)を研究対象地域とし、史料は主に宗門改帳を用いる。観察は、まず両地域の人口学的指標を明らかにし、地域特性を見出す。次に、両地域に共通する農民世帯の世帯構造を分析し、世帯形成のメカニズムを明らかにする。さらに、両地域の人口学的条件がどのように世帯形成に影響を及ぼし、どのような歪みを生むのかを解明したい。 本研究2年目にあたる平成23年度は、主に以下の4つの柱を立てて作業を進めた。昨年度に引き続き、本年度も研究の基礎固めにすべての時間を費やしたことになる。 柱の第一は、信州山間部のデータベース構築のための基本的な作業である。具体的には、横内村の基礎シート(BDS)の確認・原史料である古文書とのつきあわせと整理・データベース構築の準備・入力テストである。 史料の特徴を明確にし、コンピュータ入力のテストを行いながらデータベース作成の指標を再検討した。 第二の柱は、データクリーニングの作業である。既にデータベースが完成している東北日本2地域、及び美濃平野部1か村のデータクリーニングを行った。 第三は、現地調査および史料調査である。信州山間部2か村(横内村・南熊井村)の現地調査を実施した。また、すでにこの地域で史料調査及び整理を行っているグループとコンタクトを取り、史料調査(北内田村)に同行した。この村は本研究の対象地域の村と隣接している。史料の残存状況の確認と聞き取り調査を行い、史料の一部をデジタルカメラで撮影した。この調査は平成24年度も継続して行う予定である。 第四の作業は、家研究の先行研究(モノグラフ)の整理である。特に、信州は家研究のモノグラフが多数存在する。既存のモノグラフと本研究のリンクを検討している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究は、データの確認作業、関係史料の解読、データベースの構築作業にかなりの時間を費やす。計画が当初の予定からかなり遅れている理由は、これらの作業に計画以上の時間がかかっているためである。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度は、計画の遅れを取り戻すために、マンパワーを補強し、データベースの構築作業を重点的に行うことにしたい。本年度末までに信州山間部地域のデータベースの一部完成を目指したい。
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