本研究の目的は、世帯構造を分析するためのデータベースを構築し、近世農民社会の世帯構造(家システム)を解明することであった。データベース構築に用いた史料は、東北日本2地域(会津山間部4か村・二本松平野部3か村)と中央日本1地域(美濃平野部6か村)の宗門改帳である。当初予定したデータベースの完成には至らず、一部データ入力とデータクリーニングを残す結果となったが、完成度の高い東北日本のデータを用いて、人口及び世帯構造の基本的指標について分析をおこなった。婚姻、単独世帯の特徴、家督継承のタイミングについては論文として発表した。
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