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2010 年度 実績報告書

発展途上国における貧困層の「学校教育を通じた脱貧困」の可能性の検証

研究課題

研究課題/領域番号 22530602
研究機関広島大学

研究代表者

佐々木 宏  広島大学, 大学院・総合科学研究科, 准教授 (50322780)

研究分担者 山崎 修嗣  広島大学, 大学院・総合科学研究科, 准教授 (80239938)
牛尾 直行  順天堂大学, スポーツ健康科学部, 准教授 (10302358)
キーワード国際福祉 / 子どもの貧困
研究概要

本研究の目的は、開発途上諸国における貧困家族の子どもの学校教育を通じた階層上昇の可能性の検証である。この課題に取り組むために、本年度は、デリーおよびチェンナイで、研究代表者と分担者2名が、それぞれ現地調査を実施した。
研究代表者(佐々木)は、デリーとウッタル・プラデーシュ州において高等教育機関(様々な大学院と大学)在籍中の10人の若者たちから、それぞれの生活史、現在の生活、将来展望と就職活動の様子について聞き取りをした。その結果、現代インドの都市部における「教育を受けた若者たち」の社会経済的バックグラウンドと彼らの前にある就業機会の多様性、さらに個々の若者の就職活動の具体像がみえてきた。ただし、この若者聞き取り調査は、来年度以降、事例数を増やし、追跡聞き取りも実施することを計画しているので、以上の調査結果はあくまでも暫定的なものである。
研究分担者(山崎)は、デリーとチェンナイにおいて都市労働市場の動向調査を実施した。具体的には、デリーおよびチェンナイのJETRO事務所を訪問し、日系企業のインド進出状況とこれからの展望について担当者にヒヤリングを実施し、高学歴者向けの就業機会が今後拡大すると思われる見通しを得た。もう一人の研究分担者(牛尾)は、デリーとチェンナイにおいて教育政策の動向調査を実施した。教育に関する政府機関と高等教育機関における資料収集と担当者への聞き取りである。この動向調査においては、本研究課題に密接に関与する2010年4月に施行された義務教育に関する基本法、社会的後進層に対する教育におけるアファーマティブアクションの現代的課題と展望についての情報を得ることができた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Inclusive Growthと学校教育-ウッタル・プラデーシュ州A市の「中途半端な高学歴者」が示唆すること2011

    • 著者名/発表者名
      佐々木宏
    • 雑誌名

      現代インド研究

      巻: 1(印刷中)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] インドにおける貧困研究の動向2010

    • 著者名/発表者名
      佐々木宏
    • 雑誌名

      貧困研究

      巻: 6 ページ: 124-130

    • 査読あり
  • [学会発表] インドにおけるクリーミーレイヤーの教育機会とマイノリティズム2010

    • 著者名/発表者名
      牛尾直行
    • 学会等名
      日本教育制度学会
    • 発表場所
      甲府市
    • 年月日
      2010-11-14
  • [図書] インドにおける教育の不平等2011

    • 著者名/発表者名
      佐々木宏
    • 総ページ数
      213
    • 出版者
      明石書店

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公開日: 2012-07-19  

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