研究概要 |
本研究は、生活最低限の理論的枠組みを検討し、今日の日本で人びとが社会的に許容できると考える基準生計費を明らかにすることを目的としている。基準生計費を策定するため、具体的には次の二つの課題に取り組んだ。(1) これまでの基準生計費の策定方法を再検討すること、(2)新たな基準生計費の策定方法、すなわち「合意に基づく」基準生計費策定の方法を検討すること、である。以上の課題について、次のことが分かった。 (1)基準生計費の策定においては、方法の正当性を担保することが重要であるとわかった。 (2)本研究では 「合意にもとづく」 基準生計費策定のアプローチを用いた。 試算の結果は、 単身女性の基準生計費は 185,891 円、同男性は 241,098円という結果であった。手法の正当性を確保し、算出過程を明らかにするため、ホームページを作成し、研究過程と結果を公表した。
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