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2010 年度 実績報告書

当事者組織をめぐる連携が精神障がい者のリカバリーに及ぼす影響に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22530607
研究機関大阪府立大学

研究代表者

松田 博幸  大阪府立大学, 人間社会学部, 准教授 (30288500)

キーワード地域福祉 / コミュニティソーシャルワーク
研究概要

本研究は、地域において、精神障がい者のリカバリーを促すためには精神障がい者の当事者組織と他の組織との間でどのような連携(パートナーシップ)を形成する必要があるのかを明らかにするためのものである。本年度においては、リカバリーという概念に焦点をあてた研究を実施した。次年度以降において、わが国において活動を展開している精神障がい者当事者組織においてリカバリーがどのように実現されているのかを明らかにするための、インタビューを用いた質的調査研究を実施することにしたが、そのための準備の作業として、国内外のリカバリーをめぐる文献を収集し、リカバリーをめぐる先行研究の状況を把握した。収集した文献より、(1)リカバリーは、精神保健福祉の専門職者において用いられる概念として広く用いられるようになった一方で、精神障がい当事者の運動を通して運動の核となる原理を構成する概念として発展してきたこと、(2)人間の発達という観点からリカバリーという概念をとらえることができること、(3)リカバリーの過程において人びと、とりわけ、ピア(仲間)である精神障がい当事者とのつながりが重要となること、(4)精神障がい当事者の文化を援助専門職者の文化に浸透させるための概念となりうること、が明らかとなった。さらに、海外文献の一部(Fisher, Daniel(2008). Promoting recovery. In T. Stickley and T. Basset(Eds.), Learning about mental health practice(pp. 119-139). Chichester, England : John Wiley and Sons. )を翻訳、冊子として印刷し、精神障がい当事者を含む、精神保健福祉関係者に配布することを通して、研究の成果を発表するだけでなく、次年度、リカバリーについて聴き取り調査をおこなうための情報提供をおこなうことができた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011 2010

すべて 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [学会発表] 精神障害をもつ当事者によって生み出された支援ツールの開発過程およびその背景:北米におけるEmotional CPRおよびOPDI Peer Support Toolkitを例として2010

    • 著者名/発表者名
      松田博幸
    • 学会等名
      日本社会福祉学会第58回秋季大会
    • 発表場所
      日本福祉大学
    • 年月日
      2010-10-10
  • [図書] リカバリーをうながす2011

    • 著者名/発表者名
      松田博幸 (訳)
    • 総ページ数
      29
    • 出版者
      大阪府立大学松田研究室(本補助金をあてて印刷された冊子)

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公開日: 2012-07-19  

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