平成22年度においては、以下の研究を実施した。 1. 自立生活センターおよび自立生活運動関連文献、および障害者と介助者のコンフリクトに関する文献を収集、分析した。 自立生活センターに関する最新の文献および障害者と介助者のコンフリクトに関する文献の収集とそれらの分析を行った。障害者と介助者のコンフリクトに関する障害学、社会心理学、社会福祉学などの最近の研究を渉猟するとともに、文化葛藤とおよび障害者文化に関わる概念を整理、コンフリクトを捉える際め基本枠組みを検討した。 2. 参与観察および自立生活センタースタッフへのインタビュー 自立生活センターへの参与観察を行う。また、センターにおいてピアサポート実践を行っている障害当事者スタッフ2名に、半構造化インタビューを実施した。インタビューに要した時間はそれぞれ1時間30分程度。そこで、センターの活動に関わるようになったきっかけ、センターの活動についての思いや、活動を広げていく際に重要だと考えていること、活動を広げていくにあたって苦労していること、「ピテサポートめ意義をどのように考えているかなどを語ってもらった。語りの内容については、本人の許可を得た上で、トランスクライバーによる逐語記録を作成し、分析を行った。現在は分析の途中であるが、ピアサポート実践を行う当事者の障害受容と、他の障害者に対するコンフリクトの経験との間の連関に着目し、さらなる考察を進めていく。
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