研究課題/領域番号 |
22530609
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
黒田 研二 関西大学, 人間健康学部, 教授 (70144491)
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キーワード | 認知症 / 態度 / 知識 / 偏見 / 啓発活動 |
研究概要 |
昨年度の研究で、認知症に対する態度尺度を作成し、態度尺度についての信頼性、妥当性を検討した。また、認知症についての知識尺度を開発した。態度尺度の質問項目は、認知症への受容的態度、配慮や世話への積極性、関わりを拒否する態度といった、肯定的・否定的態度を問う内容の15項目からなり、質問項目には4件法で回答してもらい、回答結果をもとに尺度作成が行えるようにした。認知症についての知識尺度も15項目で構成し、認知症についての理解の度合いを測定できるようにした。 本年度は、この調査票を韓国語および中国語に翻訳した。翻訳は、韓国語、中国語それぞれを母語としかつ日本語にも堪能な留学生が、韓国語への翻訳、中国語への翻訳それぞれ3名のチームで担当して行った。その際、日本語から当該外国語に翻訳し、その訳を再度日本語に翻訳して、当初の日本語に一致するように訳語を推敲していくback translationの手法を用いて翻訳の正確を期した。来年度はこの翻訳した調査票を用いて韓国および中国で高齢者施設介護職員を対象に調査を行い、3カ国の比較分析を行う予定である。 また、本年度、認知症啓発のための講義を受講した学生について、講義の受講前後の調査、および対照群としてこの講義を受けていない学生の調査を行った。講義の受講前に比べ受講後には認知症への受容的態度および認知症に関する知識が有意に高まっていること、受講学生は受講後には対照群の学生とも有意差が生じていることを確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成23年度に予定していた、調査票の韓国語および中国語への翻訳を実施した。また啓発活動の効果を調べる介入研究を行った。
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今後の研究の推進方策 |
本研究計画の最終年度である平成24年度は、韓国語および中国語に翻訳した調査票を用いて、韓国および中国の高齢者施設介護職員の認知症に対する態度および認知症に関する知識の調査を行う。平成22年度に行った日本の介護職員の調査結果と比較し、日本と人口学的状況や介護制度や文化的背景が異なる3カ国で、どのような共通点と相違点があるかを分析する。
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