デンマーク、オランダ、イギリスともに高齢者住宅(自立型)におけるエイジング・イン・プレイスが実践されていた。3国ともに市内全域に地域 24 時間ケアが整備されており、とくにデンマーク、オランダでは、介護・看護職員がチーム内で協働しており、地域 24 時間ケアの拠点を高齢者住宅に配置する形で合理的にサービス提供していた。イギリスでは、介護と看護が異なる組織から提供されており、シェルタード・ハウジングのスキーム・マネジャーが豊かな地域資源を含めてコーディネートしていた。一方、日本では施設へのリロケーション、長期入院が多く、地域居住には程遠い現実が明らかとなった。地域包括ケアを進めていく上で地域 24 時間ケアは基幹要素であり、多様な地域資源、家族による情緒的支援・生活支援もまた重要であることが示唆された。
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