研究課題/領域番号 |
22530639
|
研究機関 | 日本福祉大学 |
研究代表者 |
片山 善博 日本福祉大学, 社会福祉学部, 准教授 (60313433)
|
研究分担者 |
伊藤 文人 日本福祉大学, 社会福祉学部, 准教授 (40367727)
三崎 和志 岐阜大学, 地域科学部, 准教授 (40506961)
池谷 壽夫 日本福祉大学, その他部局等, 非常勤講師 (90136367)
|
研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2014-03-31
|
キーワード | 承認 / ケア / 傷つきやすさ |
研究概要 |
今年度、過去3年間に積み上げてきた研究のまとめを行った。その成果が、『生と死の倫理――「死生学」への招待』である。とくに本書の「老い・病気・障害」「死の意味の捉え返し」「共生、承認、身体と傷つきやすさ」では、老い、病気、障害、死といった福祉の対象となる概念と、承認論と共生論の関係について考察し、身体の傷つきやすさを基礎とした承認と共生の具体的なあり方の可能性を示した。また、共生について、カントやハイデガー哲学との関連において考察することができた。特にカントの反省的判断力を通した総合的な人間把握(特に福祉に求められる人間像)の方法は今後の研究に生かすことができると考える。 福祉哲学の歴史的考察については、「ヘーゲルの歴史観を問い直す――その現代的射程」(名古屋哲学研究会編『哲学と現代』29号、2014年2月)に論文としてまとめた。また、近代的な主体性の成立過程が、ヘーゲルの相互承認論の具体的な展開にとってどのような意味をもっているのかを考察したものとして「近代的個人とは何か――ヘーゲル『精神現象学』理性章Bを理解するために」(『日本福祉大学研究紀要 現代と文化』第128号)を書いた。さらに、人間の自然的基盤についての考察は、「環境哲学についての一つの試み――自然哲学と社会哲学を媒介するものとして」として、学会報告を行った。またそれに先立って、福祉の人間学的な意味について研究した成果を「人間とは何か――人間を哲学的に考察することの意味」(総合人間学会)として報告した。これらは、論文として、それぞれ「環境・哲学思想・教育研究会」の研究会誌および「総合人間学会」の学会誌に掲載予定である。研究分担者とは、日本福祉大学名古屋キャンパスにて定期的に研究会を行った。上記の著作、論文、及び学会発表は、研究会での議論を踏まえた成果である。
|
現在までの達成度 (区分) |
理由
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|