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2011 年度 実績報告書

里親養育に関する社会的支援モデルの開発研究ー縦断的・質的調査を中心としてー

研究課題

研究課題/領域番号 22530643
研究機関京都橘大学

研究代表者

森本 美絵  京都橘大学, 人間発達学部, 教授 (10309122)

研究分担者 宮里 慶子  千里金蘭大学, 生活科学部, 准教授 (40413330)
キーワード社会福祉関係 / 社会的養護 / 里親 / 社会的養護
研究概要

里親家庭が置かれている状況を明確にし、社会的支援のあり方を考察するために、下記の調査をすすめるとともに、現段階での整理・分析等をおこない、学会発表および論文として公表した。
(1)調査に協力してくれる養育里親1件を、新たに開拓した。
(2)調査協力里親-現在子どもを受託している養育里親(上記を含む)、小規模住居型児童養育事者、過去に子どもを受託しているが現在は未委託里親、養子里親-を訪問しインタビューを実施した。
(3)1件の継続的な調査事例に新たな調査結果を加えて、再整理・分析した。
(4)そして、就学後の委託児童の育つ課程を具体的に示し、里親家族のライフサイクルのなかでの里子の成長及び里親・里子を支えるフォーマルな支援とインフォーマルな支援を整理することを試みた。
(5)調査協力里親からの現時点でのインタビュー調査結果を整理・分析することにより、里親の問題対処の実態を特徴づける試みをした。
(5)里親宅を訪問してのインタビュー調査は、合計11回実施した。
(6)里親へのインタビューはICレコードに記録し、逐語禄を作成した。
(7)調査協力里親の所属する里親会のみならず、本地域の全部の里親会(県里親会、14箇所の里親会)の組織、運営等の実態について、主に電話による調査を実施した。
(8)そして、それらを整理・分析し、里親会の現状を明らかにし、課題を明示した。
(9)市家庭相談室における里親支援に関わる訪問調査をした。
これまでの研究結果と併せて本研究の2年間の調査により得られた結果等は、2011年10月、本県に発足した里親委託等推進委員会において「里親支援事業の実施方法等について」を議論する上で、本研究の代表者が委員会委員長に選出されたこともあり、貢献することができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

1事例では、小学1年生から5年生までの5年間の成長と里親の養育について、その具体像を示し、里親養育への支援のあり方を示唆することができた。また、調査協力里親からの現時点でのインタビュー調査をもとに、里親の問題対処の実態を特徴づけることができた。

今後の研究の推進方策

事例分析による里親支援の具体的なあり方を示し、実際の支援に反映していくために、引き続き里親家庭を訪問してインタビューし、整理分析するとともに、施設および里親会による里親支援の実際に有用な研究を報告する。
現在研究を遂行する上で、問題が生じている。それは、本研究においては、ある一定の調査に協力してくれる里親数が必要であるが、現在1件の里親が体調を崩しており、インタビューを継続することは困難であると思われる、また、もう1件の里親は、他府県に転居の予定である。これら問題に対しては、前者については、本人以外の他の家族員に協力を求めることを考えている。そして、後者については、できるだけ転居する直前に訪問してのインタビューを実施することを考えており、了解を得ている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] ある委託児童(里子)の成長過程の具体像と里親養育への社会的支援のあり方-継続的なインタビューによる里母の語りをとおして-2012

    • 著者名/発表者名
      森本美絵・野澤正子
    • 雑誌名

      京都橘大学研究紀要

      巻: 第38号 ページ: 77-99

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 養育里親の「不確実性の引き受け」による問題対処と支援ニーズ2011

    • 著者名/発表者名
      宮里慶子・森本美絵
    • 雑誌名

      千里金蘭大学紀要

      巻: 第8号(通巻42号) ページ: 28-39

    • 査読あり
  • [学会発表] 滋賀県地域里親会の現状と課題2012

    • 著者名/発表者名
      森本美絵・宮里慶子
    • 学会等名
      滋賀県社会福祉学会
    • 発表場所
      滋賀県立長寿社会福祉センター
    • 年月日
      2012-02-22

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公開日: 2013-06-26  

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