研究課題/領域番号 |
22530645
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研究機関 | 佛教大学 |
研究代表者 |
伊部 恭子 佛教大学, 社会福祉学部, 准教授 (90340471)
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キーワード | 社会福祉 / 児童福祉 / 社会的養護 / 児童養護施設 / 自立援助ホーム / 生活 / 自立支援 / 社会関係(社会的つながり) |
研究概要 |
本研究は、社会的養護サービス利用経験者以下、当事者}の個々の人生における社会的養護サービス利用の意味と評価の検討及び施設等の事例分析を通じて、支援課題(即ち自立支援という課題)を明らかにすることを目的とする。分析の視点は、先行研究をふまえ、(1)当事者の生活課題の複合性・多重性、(2)当事者が安心できる生活環境、(3)当事者の自尊感情や自己肯定感の回復・育成、(4)当事者に寄り添うおとな(養育者、支援者等)の存在を含めた社会関係の回復・形成、(5)当事者が支援を必要とする期間と社会関係、である。 交付申請書に記載した本年度の研究実施計画では、(I)当事者を対象としたインタビュー結果に関する生活史分析・再調査、(II)児童養護施設、自立援助ホーム、当事者団体等の社会的養護サービスに関する施設・団体等への取材・インタビュー、(III)インタビューの結果分析の方法に関する精査、理論的検討、を中心に行うこととしていた。具体的内容について、(I)は、前年度に引き続き得られたデータの分析を行った。(II)についても引き続き、調査対象施設・団体等への取材を行い、専門的知識の提供を受けた。(III)では、文献研究や、学会・研究会等への参加を通して検討を進めた。また、研究成果の一部を発表した(本実績報告書の13.の通り)。 研究の意義と重要性については、本年度は特に、当事者の家族関係・社会関係に関する検討及び、社会的養護を受ける前と受けた後の生活を当事者がどのようにとらえているか(評価しているか)について、検討を進めたことがあげられる。 次年度は、調査結果の全体像について分析をさらに進め、示唆された知見をより精緻化させ、考察の深化と理論化をはかることを課題とする。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
「研究の目的」、「研究実施計画」に基づき、研究を進めているものの、データ分析に関して、丁寧な読み込みと分析枠組の精緻化・吟味が求められ、当初の研究計画以上に研究作業の時間を費やしている。具体的には、実施した生活史インタビューについて、質的調査の研究方法論の検討、得られたデータの抽出と分析の検討に力点を置いたことによる。
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今後の研究の推進方策 |
本研究課題の推進は、本年度を含めの残り2年間となっている。今後の推進方策については、これまでに得られた成果・知見をもとに分析を進め、結果の妥当性の検証と理論化にむけての作業が中心となる。その為、引き続き、先行研究の吟味と、調査対象者及び関係者から専門的知識の提供を受ける。なお、調査対象となっている施設・団体への契約は継続して協力を得られる予定であるが、実際の取材・インタビュー・専門的知識の提供を受ける時期等については、対象と協議しながら進めていく予定である。
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