研究課題/領域番号 |
22530665
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研究機関 | 新見公立短期大学 |
研究代表者 |
三上 ゆみ 新見公立短期大学, 講師 (20531354)
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研究分担者 |
井関 智美 新見公立短期大学, 教授 (20149743)
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キーワード | 痴呆 / 医療・福祉 / 介護福祉 / 老化 |
研究概要 |
歩行中に認知症高齢者が、環境のどのようなポイントに注意を向けたり、あるいは注意を払わない傾向があるのかについて、視覚的注意に注目して定量的に測定することにより、認知症高齢者の歩行の特徴と転倒の潜在的要素を明らかにすることを目的とした。 平成23年度では、認知症者とのコントロールデータの取得として、若者と高齢者の移動時における周囲への視覚的注意に関する特性を定性的に検討することを目的として、一般高齢者、若年者の、移動時の床面への視線の停留と障害物への滞留の時間の延長などの傾向と動作分析を行った。結果、非認知症高齢者に比較して、若者は、障害物に対し注視は行うものの、歩行時には遠くのものに視線をあてながら歩行していることに対し、非認知症の一般高齢者は対象物への長時間への視線の停留と、直前の視線の移動が特徴としてみられ、高齢者と若者の注意には差がみられることが明らかとなった。 今後、認知症高齢者に対して、同様歩行動作の解析を行いながら、高齢者のコントロールデータとの差異を明らかにする。そして環境による変化がみられるか障害物の彩度や大きさを変えながら変化がみられるかを今後更に明らかにしていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
現在、実験室での実施を計画しているが、特に認知症高齢者は、実際の生活の場とは違う環境への移動に対するストレスや負担が大きく、状態が安定している人の確保が難しい。入院やADLの変化が大きく対象認知症高齢者の状態が不安定なため、計画必要数の確保に時間を取られている。
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今後の研究の推進方策 |
実験条件を統一するため、被験者の実験場所への移動をお願いしていたが、負担の軽減を図れるように福祉施設内での実験が行えるようにするなど、実験条件の緩和を図り実験の実施を進めていくこととする。
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