研究課題/領域番号 |
22530671
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
坂田 桐子 広島大学, 総合科学研究科, 教授 (00235152)
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研究分担者 |
渕上 克義 岡山大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (20202294)
高口 央 流通経済大学, 社会学部, 准教授 (00397936)
前田 和寛 比治山大学短期大学部, 総合生活デザイン学科, 講師 (30462055)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 社会系心理学 / リーダーシップ / 集団 |
研究概要 |
本研究は,公式リーダー1名が存在する集団において,特定のリーダーシップ構造が成立する過程を解明すると共に,リーダーシップ構造が,公式リーダー,集団メンバー個々人,及び集団全体の成果に及ぼす効果を明らかにしようとするものである。 平成24年度は,平成22~23年度の研究成果と先行研究のレビューを基に,主として分散型リーダーシップ構造の成立過程と有効性に関する統合モデルを検討した。成立過程に関しては,公式リーダーが集団メンバーのリーダーシップを育成しようとするほど,また公式リーダーが配慮的リーダーシップを発揮するほど,非公式リーダーシップが促進されることが予測された(予測1)。また,有効性については,基本的に分散型リーダーシップ構造の方が公式リーダー単独構造よりも有効であるが,特に集団課題の複雑性が高い状況において,分散型リーダーシップ構造の優位性が顕著であることが予測された(予測2)。 これらの予測を,51病棟に勤務する看護師831名に対する調査によって検討した。予測1については,概ね予測を支持する結果が得られたが,非公式リーダー(師長・副師長以外のスタッフの中で影響力の大きい人)のリーダーシップに対しては,公式リーダー(師長)の配慮的リーダーシップ(PM理論におけるM機能)だけでなく集団間リーダーシップも大きく寄与していた。また,公式リーダーのリーダーシップ育成意図は,非公式リーダーのリーダーシップP機能及び集団間リーダーシップには有意に寄与したものの,M機能とカリスマ性への寄与は有意ではなかった。予測2については,集団課題の複雑性による調整効果は明確には認められず,むしろ分散型リーダーシップ構造の有効性が示唆される結果となった。特に集団(病棟)レベルの結果では,公式リーダーのカリスマ性と非公式リーダーのM機能がモチベーションに大きく寄与していた。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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