研究課題/領域番号 |
22530694
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
中澤 潤 千葉大学, 教育学部, 教授 (40127676)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 教育系心理学 / 社会系心理学 / 仲間関係 / 発達精神病理学 / 文化比較 |
研究概要 |
発達・情動制御に関する個人差の査定 子どもの個人特性に関する査定用具のバックトランスレーションを終え、最終的な査定パックを確定した。乳児の泣きに対する日本人とイタリア人成人の反応を検討し、その反応の違いをTree based Modelで分析した。日本人とイタリア人の違いは泣きの反復への反応であった。この結果は学会で発表し、現在論文投稿中である。日本人と白人の乳児と成人の顔刺激を見る際の日本人女性を対象としたサーモグラフによる情動反応測定を行い、体温変化では人種差は無く、乳児に対しては体温が高くなり、成人に対しては体温が低くなること、しかし認知反応では日本人成人の顔に対するポジティブ反応と、白人成人への回避反応が見いだされた。本研究は現在論文としてまとめている。情動制御時の脳波測定も開始した。また情動制御に関連して、扁桃体に関する書籍の翻訳を行った。現在編集中である。さらに、仲間関係における認知制御、情動制御について、仲間関係の書籍を翻訳した。これについても現在編集中である。 保護者の養育態度の測定 いままで行った保護者へのグループインタビューをふまえた親の養育に関する質問紙を作成し、バックトランスレーションを終えた。また家族と発達精神病理学に関するシンポジウム、関係性攻撃に関するシンポジウムで指定討論を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実験的検討などでは順調な進展が見られる。 査定パックの確定が本年度完成した。当初はもう少し早く完成する予定であったので、その点については若干の遅れがある。その理由は、海外の研究チームの進行が遅れ、そのcatch upを待つ必要があったからである。
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今後の研究の推進方策 |
次年度当初から、海外研究チームと歩調を合わせて調査を行っていく。 今のところ、特に大きな問題はない。
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