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2012 年度 実績報告書

教師の勇気づけ実践が児童の学級適応及び学級集団過程に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 22530709
研究機関大分大学

研究代表者

古城 和敬  大分大学, 教育福祉科学部, 教授 (00145351)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード勇気づけ / 学級適応 / 教師期待の認知 / 教師と児童の人間関係 / 学級介入研究 / 生徒指導
研究概要

本研究は,教師の勇気づけ実践が児童の学級適応及び学級集団過程に及ぼす影響を量的・質的に検討することを目的とした。量的な分析においては,勇気づけ実践学級と統制学級の間の学級適応に関する各測度(「教師との関係」「級友との関係」「学習意欲」等)の事前-事後の差異を検討した。質的な分析では,これまで検討されていなかった低学年学級(2年生)での勇気づけ実践による,抽出児の学級適応及び学級や教師に対する態度構造の変容過程を検討した。
勇気づけトレーニングは,9セッション計20時間を要した。教師には,トレーニング終了時から,担任する学級で勇気づけを実践するよう求めた。学級適応の各測度は,実践前,実践中(1ヶ月経過時),および実践直後(2ヶ月後)に質問紙を配布して測定した。
量的な分析では,従来のデータを加えて,条件(実践学級11学級vs.統制学級12学級)×測定時期(実践前vs.実践中vs.実践後)の2要因分散分析を実施した。その結果,「教師期待認知」測度において交互作用が有意であり,実践前では両学級間に差はないが,実践後において実践学級の方が期待認知得点が高かった。この結果から,勇気づけ実践が児童の学級適応に肯定的な影響を及ぼすことが部分的に支持された。質的分析においては,学級適応及び学校生活意欲の低いA児,教師期待認知,学級適応,学校生活意欲,及びソーシャルスキルの低いB児・C児を抽出し,実践前から実践後の変容をPAC分析によって追跡した。その結果,B児については顕著な変化が認められず,A児は学級適応のいくつかの測度間で上昇または下降の異なる結果が得られた。A児・B児に比べて教師の個別の関わりが多かったC児に関しては,学級適応全般において肯定的な変容が見られた。
まだ標本数が十分ではないが,本研究から教師の勇気づけは児童の学級適応を促進する上で効果的な指導法であると示唆された。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 中学年のグループ活動と指導のあり方2012

    • 著者名/発表者名
      古城和敬
    • 雑誌名

      児童心理

      巻: 66 ページ: 18-23

  • [学会発表] 学校教育におけるさまざまな取り組みに関する整理の試み-コミュニティ心理学的概念整理と位置づけ-(シンポジウム司会)

    • 著者名/発表者名
      古城和敬
    • 学会等名
      日本教育カウンセリング学会
    • 発表場所
      京都華頂大学

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公開日: 2014-07-24  

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