• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2012 年度 実績報告書

イメージ構築課題を用いた学習障害児の視覚記憶の測定とその支援ツールとしての可能性

研究課題

研究課題/領域番号 22530717
研究機関東京福祉大学

研究代表者

成本 忠正  東京福祉大学, 心理学部, 准教授 (60434560)

研究分担者 松浦 直己  東京福祉大学, 教育学研究科, 教授 (20452518)
研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード空間短期記憶 / 学習障害
研究概要

視空間認知能力に困難さを抱える学習障害児の空間短期記憶は健常児よりも低い結果が様々な研究で報告されている。本研究の目的は,学習障害児の低い空間短期記憶能力がどのような原因によるのかを検討することであった。平成22,23年度では,複数の空間位置情報を同時に呈示し,それらを一時的に保持するよう健常児群と障害児群に求める実験を行った。実験結果を分析したところ,学習障害児群の空間短期記憶成績の低さは,空間イメージの保持容量ではなく,空間イメージの記銘に問題があることが確認された。平成24年度では,複数の空間位置情報を“継時”的に呈示し,それらを一時的に保持させる課題(空間継時課題)を用い,学習障害児の視空間認知能力の特徴について検討を行うことを目的とした。近年では,学習障害児の課題成績は健常児よりも低い結果が示されている。継時呈示される複数の空間位置情報を記銘して保持するとき,認知システムであるワーキングメモリが必要である。このシステムは注意を制御する中央実行系,貯蔵庫である視空間的記銘メモ(視空間イメージの保持)と音韻ループ(言語情報の保持)という複数のコンポーネントから構成される。空間継時課題には中央実行系と視空間的記銘メモが関与することが報告されている。前述したように,視空間認知能力に困難さを抱える学習障害児は空間継時課題を健常児と同等に遂行することが困難である。この原因が中央実行系あるいは視空間的記銘メモの障害に起因するのかを検討する段階である。現在,予備実験が完了したところである。今後,本実験を行う予定である。平成22,23年度と平成24年度および今後の研究で得られる研究成果により,空間情報(空間イメージ)の保持におけるワーキングメモリの関わりを明確に理解することが可能となる。この成果によって,より精度の高い視空間認知能力検査の考案につながるものと期待される。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Spatial short-term memory in children with visuospatial learning disabilities: Impairment in encoding spatial configuration2013

    • 著者名/発表者名
      Tadamasa Narimoto
    • 雑誌名

      Journal of Genetic Psychology

      巻: 174 (1) ページ: 73~87

    • DOI

      10.1080/00221325.2011.641040

    • 査読あり
  • [学会発表] 空間継時処理を伴う記憶課題におけるワーキングメモリの役割2012

    • 著者名/発表者名
      成本忠正
    • 学会等名
      日本基礎心理学会
    • 発表場所
      九州大学
    • 年月日
      20121103-20121104
  • [学会発表] Executive processes support visual imagery2012

    • 著者名/発表者名
      Tadamasa Narimoto
    • 学会等名
      The European Workshop on Imagery and Cognition
    • 発表場所
      Bochum, Germany
    • 年月日
      20120620-20120622

URL: 

公開日: 2014-07-24  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi