平成24年度には、論文「メタ認知トレーニング(Metacognitive Trainig;MCT)日本語版の開発」が「精神医学」誌第54巻第9号pp939-947に掲載された。 MCTに関する学会発表としては、スイス・ジュネーヴで開催されたEABCT2012にてポスター発表"A Pilot Study of Metacognitive Training (MCT) Japanese version"を行い、2012年9月14日に愛知学院大学で開催された日本心理臨床学会にて「統合失調症のメタ認知トレーニング」と題し、国立病院機構花巻病院の高橋昇、東京都医学総合研究所の山崎修道とともにシンポジウムを行った。 また、「MCT-Jネットワーク」を立ち上げ(会長:石垣琢麿、事務局長:細野正人)、ホームページも作成した(URLはhttp://www.mct-j.net/)。2013年3月末現在でネットワーク会員数は60名を超えている。加えて、大阪府、愛知県、福井県、三重県でMCTに関する研修会を7回開催した。各研修会の参加人数は20名から80名程度であり、医師、臨床心理士、作業療法士、看護師など多職種が参加した。こうしたネットワークや研修会活動を通じてMCTに関する啓蒙普及活動が可能となり、多施設共同研究も可能な環境が整った。 さらに、個人用のMCT+(MCTplus)も、弘前大学の則包和也と川添郁夫の協力によって、ほぼ完成している。
|