研究課題/領域番号 |
22530747
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研究機関 | 首都大学東京 |
研究代表者 |
藺牟田 洋美 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 准教授 (60250916)
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研究分担者 |
古田 加代子 愛知県立大学, 看護学部, 准教授 (00319253)
山崎 幸子 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (10550840)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 閉じこもり / 介護予防 / 心理的介入 / 高齢者 / ライフレビュー |
研究概要 |
高齢期の閉じこもりは寝たきり・要介護状態のリスクファクターであり、介護予防事業の二次予防対象者であるが、地域における閉じこもり高齢者の把握は現時点では困難な点が多く、積極的に訪問事業に取り組んでいる自治体は少ない。ただし、閉じこもり高齢者が抱える心理・社会環境的な問題は多い。そこで、本研究は閉じこもり高齢者の心理的支援を目的としてライフレビューを活用した訪問プログラムの完成と専門職への普及を目指した。 平成22年度は福島県下5市町の協力のもと、研修会を実施し、その後、各自治体が実施した基本チェックリスト等で閉じこもりに該当した高齢者に対し週1回6回の訪問プログラムを実施した。対象者は全体で18名とその家族であった。その結果、前よりも役に立たないと感じる割合が減る傾向にあり、一定の心理的な効果が認められた。また、対象者は訪問日に部屋を片付けたり、身支度を念入りにするなどの生活上での変化も認めた。平成23年度は、都市部の閉じこもりの支援状況を把握するため、平成23年11月に東京都・神奈川県・愛知県の167市町村にアンケート調査を実施した。結果、74市町村から回答を得た。閉じこもりの支援方法としてライフレビューの認知度は3割弱で、関心ありは7割に達した。ライフレビューに取り組みたい自治体は3割だったので、当該自治体に平成24年3月に東京都・愛知県で研修会を実施した。平成24年度は愛知県2市にてライフレビューを活用した訪問事業を実施した。3名の参加があり、外出行動の顕著な改善は認められなかったが、意欲が高まる傾向がうかがえた。訪問担当の専門職は直接の閉じこもり解消につながらなくても、第3者に心のうちを話すことで感情や表情が豊かになることを実感したと報告した。以上より、今後の課題はあるが、心理療法であるライフレビューを活用した閉じこもり高齢者への支援はある程度の成果を見出した。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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