研究課題/領域番号 |
22530750
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
佐藤 順子 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (90566233)
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研究分担者 |
三村 將 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (00190728)
辰巳 寛 愛知学院大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (70514058)
仲秋 秀太郎 慶應義塾大学, 医学部, 特任准教授 (80315879)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 認知症 / 精神症状 / 行動的介入療法 / 焦燥感 |
研究概要 |
【目的】認知症の焦燥感や攻撃性などは介護者に強いストレスを与える。従来は、薬物療法が認知症の精神症状への治療の主体であった。しかし、2005年の米国食品医薬品局による勧告後、抗精神病薬の使用は限定されている。そこで欧米において高い有効性が実証された行動的介入療法のオープントライアルを実施し、その効果を検証した。 【方法】対象者は八事病院にて焦燥感の顕著なProbable AD (アルツハイマー病)14名とProbable DLB(レビー小体型認知症)8名の主介護者である。介護者向けマニュアルにそった行動的介入プログラムを、週に1回約2時間のセッションを12回おこなう。ロールプレイなどで介護者には技法を学んでもらい、自宅ではホームワークを行うように指導する。精神症状の評価尺度として治療開始前後にCohen-Mansfield Agitation Inventory (CMAI)とAgitation Behavior in Dementia Scale(ABID)により焦燥感を評価した。治療効果は、Wilcoxon rank検定により評価した。 【結果】レビー小体型認知症4名の患者は途中で精神症状が悪化し脱落した。残りの14名は治療開始前後のCMAI とABIDが有意に減少した(P<0.03)。 【考察】認知症の焦燥感に関して、介護者に行動的介入療法を行う治療は有効だった。介護者の不適切な対応により、認知症の精神症状による問題行動が生じている場合が多かった。今後は、症例数を増やし、行動の評価方法や介護者への教育方法、治療方法の技法の改善などを検討していきたい。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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