研究概要 |
本研究は, 自己思いやりに焦点を当てた認知行動療法プログラムを開発し,その効果を明らかにすることを目的とした。 研究1では,自己思いやり尺度(Neff, 2003)を邦訳し,原版と同様の 6 因子構造であること,十分な内的整合性を持つこと,様々なメンタルヘルスの指標と相関を示すことを確かめた。研究 2 では,全 7 回,7 週間の介入プログラムを開発し,自己思いやりの低い大学生を対象に実施した。その結果,介入プログラムによって自己思いやりと自尊心が上昇し,特性不安と抑うつが減少することが明らかになった。研究 3では,自己思いやりの低い一般成人(コミュニティ・サンプル)を対象に,研究 2 と同様の介入プログラムを実施し,その効果を確認した。
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