プログラムで使用する「健康増進ゲーム」のプロトタイプである「説得納得ゲーム」の健康増進および説得の効果を確認する研究の成果として、「説得納得ゲームを用いた新型インフルエンザ対策の啓発効果」を西垣・杉浦が発表した(第51回日本社会心理学会)。 また、「健康増進ゲーム」のパイロットスタディとしては、大学生を対象としてゲーム」の前後において食生活に対する態度や動機づけに変化が見られるかどうかを検証した。結果は第4回アジア健康心理学会において発表した(Factors Associated with Healthy Diet among University Students)。 食事記録の方法の検討としては、従来の自記式の記録と携帯のカメラで撮影して送信する方法を10名の大学生に実施した。結果の分析によってそれぞれの利点と問題点を明らかにし、今後食事データ収集方法の改善に役立てる。 以上、個々の方法論的検討は今年度でほぼ終えることができたので、次年度はプログラムとして完成度を高める予定である。 大学生の食行動全般に関する研究としては、傾向と問題点を明らかにするために、食生活に関する質問紙調査を実施し、セルフ・エフィカシー、健康統制感などとの関連の分析を行った。結果はH23年度の国際学会で発表することが決まっている。 さらに、ジュネーブで行われた第20回IUHPE世界会議への出席、ジュネーブ大学病院の生活習慣病患者教育センター訪問などを通して、ヨーロッパを中心とする食に関するヘルスプロモーションの海外動向に関する資料を収集することができた。この成果は現在学術雑誌に総説として投稿中である。
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