研究課題/領域番号 |
22530774
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研究機関 | 梅花女子大学 |
研究代表者 |
杉岡 津岐子 梅花女子大学, 公私立大学の部局等, 教授 (20259401)
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研究分担者 |
後藤 智子 梅花女子大学, 公私立大学の部局等, 教授 (00326092)
鶴田 英也 神戸女学院大学, 人間科学部, 准教授 (60346096)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 樹木画 / バウムテスト / イメージ形成 / 発達障がい / 精神疾患 |
研究概要 |
1)精神疾患および発達障がいにおける樹木画の特徴の類型化については、本年度の段階で255のデータが分析対象として入力された。指標についてはKoch,C(1957)のものを中心に分析した。それぞれの精神疾患及び発達障碍に特徴的と言えるものが57項目にわたって抽出された。とくに、うつ病群についての幹に間する特徴(根元の広がり、くびれ)や大地線が神経症群より多くかかれるなどの特徴は、これまで指摘されたことのないものであり、非常にその意義は高いものと思われる。また、発達障がいの子どもたちの樹木画の特徴については、とくにその運筆(滑らかでない、塗るようね、えぐるような、引っ掻き回すような、震えた)などの特徴的なものが見られることがわかった。また、幹の表面や枝の切断などにも特徴があり、この後の臨床的指標として意義あるものと思われる。今後、研究業績書としてまとめるとともに、学会発表、論文発表していきたい。 2)イメージ形成の研究については、本年度は初学者と数年程度の経験者、ベテラン臨床心理士のイメージの形成の違いに加えて、初学者が1年、2年と経験を経ることによってどのように変わっていくかという調査も行い、イメージ形成とその表現の変化について検討した。その結果、初学者と経験者、ベテランの臨床心理士がひとつの場を共有して、樹木画の査定の検討をケースの治療経過の報告を通じて行なうことにより、初学者の査定能力、イメージ形成能力は格段に進歩することがわかった。本結果は、2012年度の箱庭療法学会において発表した。つまり、初学者の樹木画(バウムテスト)のイメージ形成能力や査定能力は、ケースの治療経過の報告とともにさらにその樹木画を見直すことによって、進歩することがわかり、検査に習熟することは検査のみについて習熟することではなく、臨床と結びついて初めて、検査の習熟が図れると言えることがわかった。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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