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2010 年度 実績報告書

20、30歳代の自殺とストレスコーピングの関係についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 22530776
研究機関関西学院大学

研究代表者

小野 久江  関西学院大学, 文学部, 教授 (40324925)

キーワード自殺予防 / 若年層 / ストレスコーピング / 抑うつ状態 / QOL
研究概要

1. 研究の目的:近年、日本では20、30歳代の自殺既遂者数が増加している。今回、20、30歳代の自殺予防を目的とし、ストレスコーピングと自殺についての関係を調べた。
2. 研究方法:20、30歳代を中心とした若年層を対象とし、自記式質問紙並びにアンケート調査を行った。自記式質問紙として、ストレスコーピングに関してはCoping Inventory for Stressful Situation(CISS)を、抑うつ感に関してはZung Self-rating Depression Scale(SDS)を、ならびにQuality of Life(QOL)に関してはSF-36を用いた。なお、調査に際し個人情報は収集せず、文章ならびに口頭で本研究の内容と主旨を説明し、同意を得たものからのみ回答を得た。
3. 平成22年度の結果と考察:予備調査として大学生を中心とした157名から回答を得た。そのうち98名(20.7±1.4歳)について解析を行った。その結果、SDS得点とCISS情緒優先対処得点にはかなりの相関が認められた。また、自殺を問題解決の手段として捉える群では、情緒優先対処得点が高い傾向がみられた。また、SDS得点とSF-36による「心の健康」と「活力」で強い負の相関がみられた。自殺を問題解決の手段として捉える群では、SF-36の日常役割機能と社会生活機能の低下がみられた。
これらより、情緒を優先するストレスコーピングは抑うつ状態や自殺の危険因子である可能性が示唆された。また、自殺予防には、日常生活・社会生活上の充実感に着目する必要性も示唆された。これらの結果を基に、今後症例数を増やすとともに、更に詳細な解析をしていく予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 大学生におけるディスチミア親和型うつ病の捉え方2011

    • 著者名/発表者名
      弓場菜穂子
    • 雑誌名

      臨床教育心理学研究

      巻: 37巻 ページ: 23-26

  • [雑誌論文] うつ病のburden of disease2010

    • 著者名/発表者名
      小野久江
    • 雑誌名

      臨床精神医学

      巻: 39(6) ページ: 839-843

    • 査読あり
  • [学会発表] ディスチミア親和型うつ病に対する大学生の意識調査2010

    • 著者名/発表者名
      小野久江
    • 学会等名
      第7回日本うつ病学会総会
    • 発表場所
      石川県立音楽堂(金沢市)
    • 年月日
      2010-06-11
  • [備考]

    • URL

      http://www.kwansei.info/html/41200.html

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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