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2010 年度 実績報告書

瞬目の非侵襲的記録システムによる興味・関心の検出

研究課題

研究課題/領域番号 22530798
研究機関福岡県立大学

研究代表者

福田 恭介  福岡県立大学, 人間社会学部, 教授 (30173347)

研究分担者 松尾 太加志  北九州市立大学, 文学部, 教授 (70229425)
志堂寺 和則  九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 教授 (50243853)
早見 武人  岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 講師 (60364113)
キーワード瞬目時間分布 / 記憶検索 / 視覚探索 / サッカード
研究概要

まばたき(瞬目)は,ランダムに生じているのではなく,心理過程と密接に関連しながら生じている(Stern, Walrath, & Goldstein, 1984)。2つの実験を通して,瞬目時間分布が興味・関心を探る生理指標になるかどうかを検討した。実験1では,顔写真を画面上に2秒おきに2秒間ずつ次々に呈示し,名前を答えてもらうことで喉まで出かかっている状態(TOT : Tip of the Tongue)を作り出し,それ以外の顔写真の場合と瞬目発生を比較した。瞬目時間分布で見ると,TOTのときは,顔写真が消えた後も瞬目が多く発生し,その発生は人物に関連する状態を言語化した後まで続いた(福田ら,2010)。これらのことから,瞬目発生は記憶検索の困難度と関連していることが示唆された。実験2では,視覚探索課題中の瞬目発生について検討した。視覚探索課題は,すぐにターゲットが見つかるような特徴探索課題と1つ1つ処理していかないと1個のターゲットが見つからない結合探索課題に分けられた。瞬目時間分布で見ると,両課題ともターゲットが1つの場合は,ターゲットへのサッカード定位とともに瞬目が発生したのに対して,結合探索課題においてターゲットが2つあった場合は,1つめのターゲットに対するサッカード定位に瞬目は同期しなかったのに,2つ目のターゲット定位に瞬目は同期した(鎌倉ら,2010)。このことから,瞬目発生は認知処理の終了と関連していることが示唆された。以上の結果をまとめると,瞬目発生は記憶検索や認知処理の終了と関連しており,瞬目と興味・関心の関係を調べるには,これらの実験結果を踏まえて行うべきことが示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 視覚探索課題におけるサッカードと瞬目2010

    • 著者名/発表者名
      鎌倉摩伊子・福田恭介・松尾太加志・志堂寺和則・早見武人
    • 学会等名
      九州心理学会第71回大会
    • 発表場所
      長崎大学文教キャンパス
    • 年月日
      2010-11-06
  • [学会発表] Stern先生の瞬目研究 -その足跡と瞬目研究に与えた影響-2010

    • 著者名/発表者名
      福田恭介
    • 学会等名
      日本心理学会第74回大会 ワークショップ話題提供
    • 発表場所
      大阪大学豊中キャンパス
    • 年月日
      2010-09-22
  • [学会発表] のどまで出かかっている状態における瞬目活動2010

    • 著者名/発表者名
      福田恭介・早見武人・志堂寺和則・松尾太加志
    • 学会等名
      日本心理学会第74回大会
    • 発表場所
      大阪大学豊中キャンパス
    • 年月日
      2010-09-21

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公開日: 2012-07-19  

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