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2011 年度 実績報告書

瞬目の非侵襲的記録システムによる興味・関心の検出

研究課題

研究課題/領域番号 22530798
研究機関福岡県立大学

研究代表者

福田 恭介  福岡県立大学, 人間社会学部, 教授 (30173347)

研究分担者 松尾 太加志  北九州市立大学, 文学部, 教授 (70229425)
志堂寺 和則  九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 教授 (50243853)
早見 武人  岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 講師 (60364113)
キーワード瞬目時間分布 / サッカード / 視覚探索 / 空間的注意 / 時間的注意 / テンプレートマッチング / 画像処理
研究概要

まばたき(瞬目)は、目の乾燥を防ぐためにランダムな間隔で生じているのではなく、心理過程と密接に関連しながら生じている。瞬目時間分布による分析を行えば,刺激前および刺激処理中の瞬目抑制,処理終了に伴う瞬目発生の様子を可視化することができる。そのため,瞬目を非侵襲的システムにより瞬目記録・解析システムの開発を行うことが目的であった。
志堂寺は,OpenCVを用いた画像処理によるシステムの開発を目指した。そのシステムでは,最初にノートPCのモニタに映し出された顔画面の中から目の領域をマウスにより指定する。その後はテンプレートマッチングにより,多少の顔移動に対して追従することができた。目領域に対して,減色処理により最暗領域を抽出した後,モフォロジ処理によるノイズ除去を行い,最暗領域の輪郭線を抽出し,その高さを計測することで目の開き度を計測し,そのことによって瞬目を検出するシステムである,この成果は,日本心理学会第75回大会ワークショップ(2011)に招待され,話題提供された。
早見は,National Instruments Vision Assistantを用いて画像処理を行い,目を閉じた形にもっともパターンマッチングするものを瞬目として判定するようなシステムを開発した。この装置を用いると安価に瞬目解析が行えるのが特徴である。この成果は,日本心理学会第75回大会ワークショップ(2011)に招待され,話題提供された。
福田・松尾は,視覚探索課題中の瞬目発生の特徴について検討した。その結果,瞬目は,探索中に関連ある刺激を検出しても最終的な刺激を検出したとき起きやすいことを明らかにし,瞬目が選択的注意や情報処理過程と関連していることを示唆した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

ノートPCによる簡便な瞬目の検出システムが,二人の研究者によって開発された。今後そのどちらを採用するかが本年度の課題になる。一方,瞬目の発生の特徴についても,選択的注意や情報処理過程と関連していることが明らかにされ,瞬目が興味・関心を検出するための指標になることが示唆された。

今後の研究の推進方策

今後,志堂寺と早見によって個別に開発された瞬目の検出方法について,実験場面で使うことによって,どちらがより汎用的で使い勝手がよいかが評価されることになる。さらにどのような場面に応用できるかについても検討を行っていく。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (5件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 眼画像のパタン認識を用いた瞬目の自動検出2012

    • 著者名/発表者名
      早見武人・福田恭介・松尾太加志・志堂寺和則
    • 雑誌名

      信学技報

      巻: 111 ページ: 135-139

  • [学会発表] 時間的注意・空間的注意と瞬目2012

    • 著者名/発表者名
      福田恭介・鎌倉摩伊子・松尾太加志・志堂寺和則・早見武人
    • 学会等名
      第20回まばたき研究会
    • 発表場所
      東京ガーデンパレス
    • 年月日
      2012-03-26
  • [学会発表] OpenCVを用いた瞬目検出システムの開発2011

    • 著者名/発表者名
      志堂寺和則
    • 学会等名
      日本心理学会第75回大会ワークショップ
    • 発表場所
      日本大学(招待講演)
    • 年月日
      2011-09-16
  • [学会発表] ノート型PCに記録された瞬目画像の自動解析2011

    • 著者名/発表者名
      早見武人
    • 学会等名
      日本心理学会第75回大会ワークショップ
    • 発表場所
      日本大学(招待講演)
    • 年月日
      2011-09-16
  • [学会発表] ボタン押しの意志決定と瞬目2011

    • 著者名/発表者名
      福田恭介・藤岡彩花・松尾太加志・志堂寺和則・早見武人
    • 学会等名
      第19回まばたき研究会
    • 発表場所
      メルパルク大阪
    • 年月日
      2011-08-25
  • [学会発表] 男女の顔の表情を検出しているときの瞬目時間分布2011

    • 著者名/発表者名
      福田恭介・松尾太加志・志堂寺和則・早見武人
    • 学会等名
      第29回生理心理学会大会
    • 発表場所
      高知大学
    • 年月日
      2011-05-22
  • [図書] ペアレントトレーニング実践ガイドブック-きっとうまくいく。子どもの発達支援2012

    • 著者名/発表者名
      福田恭介
    • 総ページ数
      257
    • 出版者
      あいり出版(京都)

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公開日: 2013-06-26  

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