自由再生において単純および複合環境情報が引き起こす文脈依存効果の実証的比較研究

2013 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 22530805
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 実験心理学
• 研究機関: 静岡県立大学短期大学部
• 研究代表者: 漁田 俊子 静岡県立大学短期大学部, その他部局等, 教授 (40161567)
• 研究分担者: 漁田 武雄 静岡大学, 大学院情報学研究科, 教授 (30116529)
• 研究期間 (年度): 2010-04-01 – 2014-03-31
• キーワード: 記憶 / エピソード定義文脈 / 環境的文脈 / 文脈依存性 / BGM

研究概要

研究成果の概要（和文）：本研究はさまざまな環境情報（場所，コンピュータディスプレイの背景色，BGM，匂い）が，自由再生にどのように影響するかを，実験研究によって調べた。さらに，単独の環境情報の効果ばかりでなく，環境情報を組み合わせた複合環境的文脈の効果も調べた。その結果，(1) 場所・実験者・副課題を組み合わせた複合場所文脈と場所単独操作による単純場所文脈とでは，機能が異なること，(2) 偶発的環境的文脈に，グローバル文脈（場所，BGM，匂い）と局所的文脈（背景色）の区分があることを見いだした。さらに，匂い文脈の新しい研究法を開発し，体系性がなかった匂い文脈研究に体系性をもたらした。

研究成果

• [雑誌論文] Odor-context effects in free recall after a short retention interval: A new methodology for controlling adaptation (2014)
  • 著者名/発表者名: ISARIDA, Takeo, SAKAI, Tetsuya,KUBOTA, Takayuki, KOGA, Miho,KATAYAMA, Yu, & ISARIDA, Toshiko K.
  • 雑誌名: Memory & Cognition 巻: 42 ページ: 421-433
  • DOI: 10.3758/s13421-013-0370-1
• [雑誌論文] Effects of simple- and complexplacecontexts in the multiple-context paradigm (2010)
  • 著者名/発表者名: ISARIDA, Takeo, & ISARIDA Toshiko K.
  • 雑誌名: Quarterly Journal of Experimental Psychology 巻: vol.63, No. 12 ページ: 2399-2412
  • DOI: 10.1080/17470211003736756
• [雑誌論文] Context-dependent effects of background colour in free recall with spatially grouped words (2010)
  • 著者名/発表者名: SAKAI, Tetsuya, ISARIDA, Toshiko K., &ISARIDA, Takeo
  • 雑誌名: Memory 巻: Vol.18, No. 7 ページ: 743-753
  • DOI: 10.1080/09658211.2010.508748
• [学会発表] 新近性効果の成立における環境的文脈変化と比の法則の関係 (2013)
  • 著者名/発表者名: 漁田武雄・漁田俊子
  • 学会等名: 日本心理学会第77回大会
  • 発表場所: 北海道医療大学(発表論文集, p. 779)
  • 年月日: 2013-09-21
• [図書] Environmental context-dependentmemory. In Advances in Experimental Psychology Research
  • 著者名/発表者名: ISARIDA, Takeo, & ISARIDA Toshiko K.
  • 出版者: NOVA Science Publishers(in press)