研究課題
本研究は、これを分担する研究者に共有されている教育研究の問題意識・方法論即ち「教育の臨床的研究」が、教員養成及び教師教育の場にどのような構造転換や質的変化をもたらしつつあるのかを検証する研究である。質の高い学びが保障できる教員を育てるためには、教職を志望しつつある学生に質の高い教員養成教育を提供する必要がある。これからの教員養成・教師教育の制度改変の動向を踏まえつつ、これらの議論に資する題材を提供できるようにすることが目的である。教育臨床学を学ぶ教員養成課程の学生の学びの過程を解明する手法についての実証的研究を行っていく。本年度の実施状況及び研究成果として、以下の点があげられる。・授業の映像記録や実践記録など、授業の記録を使った教育実践研究の意義について、研究者それぞれの研究の観点を提示し、授業や教育の現場を多様な視点から捉えるためのアプローチについて明らかにしつつ、それらを授業などで学生に還元した。これらの学ばれ方は、従来の座学だけではなく、ワークショップ、参加型授業、授業参観、学習支援活動など、学生自らが活動する学びの場を多用した。研究者が授業で提示した教育臨床的研究の成果の一例として、岩川「私とあなたと私たち-『粘土と鋳型』から「編み目と編み物」へ-」、庄司「教室=学びの場における教師の身体-わかること=子どもの文化への誕生を迎えるために」や、八木「『基礎』のゆくえ」などがある。・現代の埼玉県の教員養成・教師教育の現状と、担当する科目「教師の成長と教師教育」における教育内容について述べたものに宇佐見「教師を育てる・教師が育つ」がある。・この他、学生の学びの過程を明らかにするために、学生の参加型授業の記録を蓄積し、それらの分析を進めている。
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学習研究連盟研究活動の集録
巻: 37 ページ: 10-13
現代と保育
巻: 77 ページ: 6-16
音楽文化の創造
巻: 56 ページ: 18-21