研究課題/領域番号 |
22530812
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
宇佐見 香代 埼玉大学, 教育学部, 准教授 (20294275)
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研究分担者 |
八木 正一 埼玉大学, 教育学部, 教授 (70117026)
庄司 康生 埼玉大学, 教育学部, 教授 (20216162)
舩橋 一男 埼玉大学, 教育学部, 教授 (80282416)
岩川 直樹 埼玉大学, 教育学部, 教授 (70251139)
野村 泰朗 埼玉大学, 教育学部, 准教授 (30312911)
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キーワード | 教育臨床的研究 / 教員養成 / 教師教育 |
研究概要 |
本研究は、これを分担する研究者に共有されている教育研究の問題意識・方法論即ち「教育の臨床的研究」が、教員養成及び教師教育の場にどのような構造転換や質的変化をもたらしつつあるのかを検証する研究である。質の高い学びが保障できる教員を育てるためには、教職を志望しつつある学生に質の高い教員養成教育を提供する必要がある。これからの教員養成・教師教育の制度改変の動向を踏まえつつ、これらの議論に資する題材を提供できるようにすることが目的である。教育臨床学を学ぶ教員養成課程の学生の学びの過程を解明する手法についての実証的研究を行っていく。 昨年度に引き続き、教育研究における臨床的アプローチを身に付けるための講義形式の教育活動を行った。と同時に、学校現場や子どもに関わるさまざまなフィールドで、授業参観・参与観察・学習支援活動・教育実習などさまざまな活動を行い、習得した臨床的アプローチを駆使して教育実践における事実を見通し、伝達知学問知とは異なったレベルでその事実の有り様を、体験知臨床知として得るような教育活動を行い、その学びの過程の記録を行ってきた。 ここで提供した教育臨床的研究の成果としては、下記13.で示した研究業績のものがあるが、いずれも実際の授業場面を対象にし、教育の具体的な文脈に即して、授業の構成・内容を分析し、従来の教育方法学の手法では欠落した視点を持って教育の実際を捉えようとしたものである。また、フィールドワーク体験学習で学ばれることについて分析を加え、従来の座学では得難い学習の意義をどう捉え、どう高めるのかについて考察を加えたものである。 以上の研究の過程を学生と共有すること、さらに成果を学生に提供することを通じて、学生の中にどのような探究の筋道がつくられていくのか、その過程を描き出す作業を重ねた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
昨年度の研究実績は9.研究実績の概要で述べたとおりであるが、昨年度は当初予定していなかった地域の教育委員会との連携事業を急に抱えることになり、その一環でフィールドワークを伴う共同研究を代表者及び分担者の過半数が行った関係上、本申請課題による研究の遂行の遅れがやむを得ず生じた。本学の教員養成課程学生に対し、教育臨床的研究の手法による研究成果の還元は常に行っているところであり、その学生の学びの過程の記録・保存についても行ってはきているが、平成23年度に関しては、その過程を振り返り研究業績としてまとめることができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
研究の遂行に若干の支障をもたらした上記の連携事業はあらかた終了しており、今後の本申請課題の推進に問題はない。平成24年度は、本申請による科研費交付の最終年度であるために、これまでの「学びの過程」記録データに分析を加えて、研究業績としてとりまとめる作業を行っていく。本年度は、対象とする学生の学年進行に伴い、教職への進路決定プロセスにおいて、それまでの教育の臨床的アプローチによる研究活動が作用していく局面、卒業研究などにおいて、自らの学びを振り返り、学問知と臨床知の相互吟味によって自らの学びを相対化し、教育研究の成果と課題として表現しつつ相互に学び合い共有する局面が期待されるため、ここに焦点化した分析を行う。
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