研究実績の概要 |
最終年度に当たり、これまでの調査を整理し、成果を発表した。 フィールド調査としては、カトリック修道院における参与観察を継続して行い、これまでの聞き取り調査を整理し後の研究課題との関連を確認した。ブータン調査については、研究成果の一部をまとめ、学術研究書の中でとして出版される予定である(西平 直「現代ブータンの新しい世代-ある青年の挑戦」、杉本均編『ブータン王国の教育変容─近代化と「幸福」のゆくえ』岩波書店、2015年予定)。 思想研究の成果発表としては、「無心の思想」について、西平 直『無心のダイナミズム-しなやかさの系譜』岩波書店、2014年)を出版し、ライフサイクルについて、鈴木忠+西平 直『生涯発達とライフサイクル』(東京大学出版会、2014年)を発表した。 さらに、ドルトムント工科大学の招待講演(Dortmunder Gambrinus Fellowship)において、稽古の思想をドイツ語のBildung概念と重ねて報告した。 'Bewusstsein ohne Bewusstsein' (Mushin): Eine Betrachtung von Bildungsprozessen aus Sicht der Zen-Philosophie. (Invited Lecture at the Technische Universität Dortmund, 29. Oktober 2014)。この研究については、以下の論文も関連している。西平 直「ビルドゥングとビオグラフィ-あるいは、Bildungstheoretische Biographieforschung」、L. ヴィガー+山名淳編『教育における承認と人間形成』(北大路書房、2014年)71-78頁。 総じて、次期の科学研究費の研究へと橋渡しをおこなった(次期科研費は内定した)。
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