まず、文献資料および電子化された資料(義務教育後学校教育課程の連合王国共通データベース『コースディスカバー(Coursediscover)』等を含む)を、これまでの蓄積を踏まえつつ、検討した。そして、その検討作業を踏まえて、論文1本を学術誌にて公にし、学会発表は招待講演1件を含め4件行った。 訪問調査は、2011年3月にスコットランドにて、現場の観察・陪席そして研究進展上で核となる実践家と研究者への聴き取りを、次の通り実施した。いずれの訪問地においても、学習材等実物資料(およびその書式)を収集でき、使用中のものも多くを撮影させていただいた。(1)スターリング大学にて、本研究分野において指導的立場にある同大学教員たちの企画調整により、同大学の成人向け高等教育機関入学準備課程の授業観察ならびにその担当教員とのフォローアップの聴き取り・討議、(2)成人の高等教育機関進学等を支援する公益法人であるSWAPウエストの尽力により、スコットランド補助金評議会によるWidening Access Conference(Learning for All)の陪席(会場パース・コンサート・ホール)、(3)SWAPウエストの専門指導員による企画調整・同行により、SWAPウエスト本部への訪問・聴き取り、成人学生向けStudy Skills Day 陪席(会場グラスゴー大学)ならびにノース・グラスゴー・カレッジおよびセント・ロッホス中等学校の授業観察。(4)次の各大学にてそこに在勤する5人の現地学術研究者に、専門的見解聴取および意見交換(グラスゴー大学3人、エジンバラ大学1人、グラスゴー・カレドニアン大学1人)。以上の調査内容は、平成23年度に公にすることとなる。なお、現地訪問に協力いただいた方々のお名前は、個人情報保護の観点から、今回挙げることができなかった。
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