研究課題/領域番号 |
22530836
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研究機関 | 追手門学院大学 |
研究代表者 |
井ノ口 淳三 追手門学院大学, 心理学部, 教授 (00106014)
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キーワード | コメニウス / 『世界図絵』 / 『新・世界図絵』 / 『最新・世界図絵』 |
研究概要 |
(1)コメニウス関係の文献を網羅した目録を作成し、大学紀要に発表した。 (2)国内では入手できない文献について、海外現地調査により、関係資料を入手した。その一環として2011年9月にドイツへ出張した。デュッセルドルフを拠点にして、ボーフム、ケルン、ボン、ドルトムント、ミュンスターの各大学図書館で文献調査をした。これらの大学は、デュッセルドルフから電車で1時間40分以内の町にあり、開館時間も長いので、効率的な調査ができた。 (3)2012年2月には、ウィーンの国立図書館で『世界図絵』の初版を閲覧した。その結果1658年刊行の初版第3章「天空」の挿絵の様子を具体的に調査することができた。これは大変大きな成果であり、次年度に論文にまとめて報告する。 (4)2012年3月には、アウクスブルク大学のフォイクト博士を訪問した。これはコメニウス中期の中心的な著作である『光の道』プロジェクトの共同研究者たちと一緒に行ったものである。フォイクト博士は、『光の道』のドイツ語版の翻訳者である第一人者である。 (5)あわせてミュンヘンのバイエルン州立図書館で文献調査を行った。 (6)2011年8月に千葉大学で開催された日本教育学会第70回大会のラウンドテーブルを企画し、コメニウスの学級論を中心に研究討議を行った。 以上、『世界図絵』の文献調査を中心に取り組み、成果があった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初予定していた計画の中で、ポーランドの研究者との面談の調整ができていないことと、2年後にワルシャワで研究集会が開催されるという情報を入手したので、ポーランドでの調査を当初の計画よりも先送りしたことが、予定とは異なる点である。
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今後の研究の推進方策 |
(1)ドイツとチェコを中心にして文献調査を継続する。 (2)6月にジュネーブで開催される国際教育史学会第34回大会において、19世紀における『最新・世界図絵』の特徴に関する研究発表を行う。 (3)8月に名古屋大学で開催される日本教育学会第71回大会において、コメニウスとエラスムスに関するラウンドテーブルを企画し、各地の研究者と研究討議を行う。
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