研究概要 |
3年間の研究期間の初年度となる平成22年度は、研究全体の枠組みの整理を課題として、社会教育および国外の成人教育における文献の検討をおこなった。 まず、フォーマル/ノンフォーマル/インフォーマルの3領域の関係を整理するために、Philip H. Coombs and Manzoor Ahmed,Attecking Rural Poverty : How Nonformal Education Can Help(The Johns HoPkins University Press,1974)などを検討した。 続いてインフォーマル教育に関する研究の基本文献として、Josephine Macalister Brew,Informal Education : Adventures and Reflections(Faber and Faber,1946)およびMalcolm S. Knowles,Informal Adult Education : A Guide for Administrators, Leaders, and Teachers (Association Press, 1950)を中心に検討をおこなった。 これらの文献の検討をつうじて、フォーマル/ノンフォーマル教育とは異なるインフォーマル教育の独自の機能について、改めて把握することができた。また、ノンフォーマルな性格の強い社会教育のあり方を考える上で、従来のようにフォーマル教育との対比でとらえるよりもインフォーマル教育との関連・接続をとらえるほうが、その存在意義をより明確に把握できることが確認された。 上記のほかには、政治学・社会学・経営学など教育以外の領域の文献を収集し検討をおこない、次年度に向けて研究の枠組みを整理することができた。
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